次は手紡ぎ木綿糸で

次のストールの準備を始めています。

手紡ぎ木綿やリネン等を染めたたて糸を使い、よこ糸に絹や麻、ウール等の素材を使い分けて交織するつばめ工房の一点物のオリジナルストールを織る予定です。

 

next work

まずは手持ちの糸ストックの確認をして、欲しい色があれば重ね染めをしたり、新たに染めたりする作業をしながらイメージを作っていくスタイルです。

糸染め

生成りのリネンと藍染した木綿をえんじゅで染めます。

えんじゅ

こちらはえんじゅの染液を抽出中です。

えんじゅで染めると藍染した木綿はグリーンに、生成りのリネンはイエローになります。

染め

イエローに染めたリネンは藍染してまたトーンの違うグリーンにするつもりです。

糸染めは糸遊びをしているような感覚でしています。草木染めは計算通りの色にはなりません。染めた糸は組み合わせて使うし、量産品ではないので、あまり深く考えずに染めて、出来上がった色を選んで使っています。

さて、次はどのようなストールができるでしょうか?


 


まずは染めから

個展に展示したカシミヤの赤いマフラーをご覧になったお客様のご希望が思いのほか多かったので、今回はまた織ることにしました。

このマフラーに使っているオリジナルレッドを染めることから始めます。酸性染料の良いところはデータさえ作っておけば、とても再現性が高い事です。草木染めで同色を再現するのはなかなか難しいです。

 

マルニレッド

 

奥のホワイトカシミヤの枷はこれからスカーレットレッドに染めて、組み合わせて使います。

まだもう少し時間がかかりますが、取り掛かっていますので、しばらくお待ちください。

 


カラスノエンドウ

去年、雑草だらけの小さな庭のある部屋に引っ越したので、少し耕して藍の種を播いたのですが時期が悪かったのか、日当たりが今一つ良くなかったせいなのか、残念ながらほぼ全滅でした。今年の春になってその小さな庭にカラスノエンドウがたくさん伸びてきました。

染織を生業とする身として、これは染めるしかないですよね。

花の咲く前の方が良い色の染液が抽出できるようなので、ちらほら咲き始めそうになった時に刈り取りました。

カラスノエンドウ

 

雑味のあった2回目までの染液は捨てて、3回目の染液に紬糸を入れました。

カラスノエンドウ

アルカリ抽出の後に銅媒染して、下の写真のようにだいぶ黄色味が抜けてきました。

カラスノエンドウ

 

グリーンは黄色に染めてから藍に入れることが多いので、一度でこのような きれいなグリーンに染まるカラスノエンドウは貴重ですね。早速、今織っている絹とイラクサのストールの2枚目に使ってみようと思います。

来年はもっと計画的に糸を準備してから染めようと思います。

 

 


染めながら、織りながら

工房の2階に入る陽射しも最近は春らしくなってきました。

そんな工房では、カシミヤ単糸のマフラーを織り進めています。

春色のカシミヤマフラー

織っていてこんな色を入れたいな、と思い付く事がよくあります。そんな時は悩まずに酸性染料で染めます。

データさえしっかり取っておけば再現性のある化学染料の良いところです。草木などを使う天然染料だとなかなかそうもいかないです。材料の手配や事前の準備も必要です。

今回は少し違うグリーンが欲しくなったので、早速染め始めました。

糸染

糸染

糸を精錬したり、染めたりする水仕事も今頃の春の陽射し中だと、さほど苦にならずにできるような季節になりました。春色のカシミヤ糸がだいぶ揃ってきました。

春のカシミヤ単糸

あとは一気に織り上げるだけです。

さて、定番で作っているカシミヤ単糸春のマフラー、今年はどのような趣きを見せてくれるでしょうか。

 


次はカラフルで、

いつの間にか、今年も残り6日を切ってしまいました。今日でつばめ工房の店舗は営業が終わります。

今年も皆様のおかげで織り仕事を続けることができて、大変感謝しております。

もう若くはない身ですが、できる限り織り仕事を続けようと思っております。来年も引き続きご覧いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

次の織り仕事のためにカラフルな色に染めたカシミヤ糸を使い機掛けの準備です。

年内に織り付けまだやって、年明けから一気に織り上げようと思っています。

カラフル

久しぶりにこのようなカラフルな色合いでデザインしました。

カラフル

思わず好みのブルーに染まったな!と、自画自賛しております。

カラフル

そして一気に織り付けまで済ますことができました。

カラフル

こちらが今年最後の機立てとなりました。来年早々には織り上がる予定です。

営業は今日までなので、明日は片付けと少し掃除をしようと思っています。

 


カディを茜で

少し前にカディとカシミヤを使って試作を織りましたが、その結果を見ていると濃い色で染めたくなりました。

こちらは染める前の生成りのカディです。

カディ

 

今回はインド茜をたくさん使って濃い染液を抽出しました。

茜

色が定着するかどうか心配なのですが、実際にやってみないことにはわからないので、チャレンジです。

酢酸アルミで媒染しました。

茜

 

ライトブラウンの手紡ぎのカシミヤとの組み合わせで使ってみようと思います。

カディとカシミヤ

 

染めたカディをのり付けをして、綛から木枠に巻き上げました。

カディとカシミヤ

これでたて糸が揃ったので、明日は整経を始めるつもりです。

 


次の糸

次のストールに使う糸を準備をしました。 大麻や亜麻の糸です。
下の藍色の糸は大麻で、あをの用さんに染めていただいた灰汁発酵建の藍染です。

次の糸

 

今回、大麻と亜麻を濃淡で染めていただきました。いつもながら透明感のあるスッキリとした色合いに染まっていて、糸を眺めていると、むくむくとやる気が湧いてきます。

あをの用

あをの用

この糸たちを使って、夏のストールを織ろうと計画しています。

 

そして藍のグラデーションに染まった素敵な和紙の包みの中に藍の種も。

あをの用

今年は久しぶりに藍を育ててみようと思っています。

ありがとう!石井さん。

 

 


次は赤で、

ここのところ白や黒を使った織物が多かったので、無性に赤を使いたくなりました。

次の冬に向けての試作も兼ねて作業を始めました。まずはカシミヤ糸を染めます。

こちらは酸性染料での染めですが、つばめ工房でたびたび使うオリジナルの赤です。

カシミヤ糸染

 

長時間熱をかける必要のある草木染めより、なるべく短時間で染め上げられる化学染料の方がカシミヤ糸に対するダメージは少ないのではないかと考えています。

この赤を基調にしたカシミヤストールを考えていますが、さてどうなるか?

織り始めた頃にまたお知らせしますね。

 


藍が届きました!

今年もお願いしていた藍の生葉が例年よりも早めにあをの用さんから届きました。

今年はちぢみ藍という種類だそうです。葉が縮れていて肉厚で色素もたっぷり入っていそうに見えます。初めて使う種類なので果たしてどうでしょうか?

藍

藍

早咲だそうですが、たしかにもう花芽がついていますね。

早速、翌日に染めました。

藍生葉染め

今年はいつもの八重畑さんの他にFさん、Yさんもお手伝いで参加していただきました。

絹、カシミヤ、ウール原毛などを染めます。

 

藍生葉染め

上にサランラップをかぶせて、なるべく酸化を遅らせてムラにならないよう浸透させています。

左側はカシミヤに染めました。右側は座繰り糸です。やはり絹の発色は違いますね。

 

藍生葉染め

染めた絹や着物の半衿、カシミヤなどです。まだグリーンぽく見えますが、これは酸化の途中で干していると徐々にブルーに変化して行きます。

 

藍生葉染め

この日、Fさんは持ってきたきびそで編んだネックレスも染めてみましたが、とても可愛い色のネックレスになりました。

 

藍生葉染め

今年の生葉染めの成果です。ちぢみ藍は少し染まり方が弱いように感じましたが、2回染めてみた所、蓼藍と比べても遜色なく、むしろ綺麗にとても澄んだブルーに染まったように思えます。写真では解りにくいですが、カシミヤと絹など素材によって色が違います。

今年もあをの用さんをはじめ、お手伝いの皆様のおかげで順調に生葉染めが終わりました。

 

 


藍の生葉

7月も残り10日程となりました。そして今年も藍の生葉染めの季節がやって来ました。

今回も無理を言って、あをの用さんから藍の生葉を送っていただきました。

一番刈りの葉です。今年は日照時間が少なくて葉の色があまり濃くないという事でしたが、果たして色素の具合はどうでしょうか?

藍生葉染め

 

今回は通常の生葉染めだけでなく、まだ試行錯誤中の煮出し染めもやります。

写真は藍を煮て染液を抽出して、そこに生葉をミキサーにかけて濾した生葉液を加えてよく撹拌しているところです。

藍生葉染め

 

そこに下処理をした今回は麻糸を入れ、浸け置きます。

藍生葉染め

 

こちらはまだ洗いも何もしていない濡れた状態の染めた糸です。

濡れ色がきれいなブルーグリーンで一番きれいな瞬間ですが、洗って乾かすとまた変わります。

藍生葉染め

 

一晩干して乾くとこんな色に。染めむらがありますがこれは味ということにします。

麻糸でもここまで染まりました。

藍煮出し染

狙いとしてはもう少し青みを期待したのですが、これもまた良しとして今年はこんな色となりました。

今年の藍の色素も充分にあったように思います。煮出し染めはまた来年もチャレンジしようと思っています。

 

後ろに見える糸枠に棒を刺してあるのは、リボンで絡めた亜麻の繊維です。

先週は亜麻のスペシャリストで織物作家の斎藤田鶴子さんに、亜麻の紡ぎを一から教えていただきました。

次は手紡ぎリネンのストールができる予定。と言いたい所ですが果たしていつのことになるか?

田鶴子さんに教えていただいたリネンの手仕事に感動してしまい、禁断のリネンの紡ぎ仕事にも関わってしまいそうです。

私にとっては藍の染めも紡ぎも、そして織りもまだまだ確立した物はひとつもありません。生きている限りは謙虚に探求心を持ち続けて染織仕事を続けたいと思っています。

 

 

 

 



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